Introduction
エビデンスを調べようとしたときに、どのサイト調べていいかわからない。論文やガイドラインの検索方法がわからないといったことはありませんか?
この記事ではそんな疑問に答えます。
この記事の内容
無料で使える論文検索サイトのまとめ
ガイドラインの検索方法
ガイドラインの検索方法
この記事を読めば論文・ガイドラインの調べ方がわかるようになります。
無料で使える論文検索サイトまとめ
検索サイトには無料のものと有料のもがあります。今回はリハビリ分野の検索に無料で使える論文検索サイトをまとめてみました。しかし、検索サイトの利用自体は無料であっても論文によっては閲覧が有料のものもあります。まずは無料で読める論文から入手してみてはいかがでしょうか。
Google Scholar
Google Scholarは大手検索サイトGoogleの学術版です。検索できる文献は日本語と英語のどちらでもOKです。
使い方はGoogle検索の使い方と同じでキーワードを入れてググるだけです。慣れてきたら詳細検索などもできますが、最初はコレだけでOK。
CiNii Articles
CiNii Articles(サイニー)は大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所(NII)の運営するサイトです。検索できる文献は論文以外にも各大学・研究所のレポジトリや大学図書館の蔵書ならびに博士論文などに渡ります。
使い方はキーワードを入力すると検索結果の一覧が表示されます。論文のタイトルをクリックすると、その論文がどこにあるかが表示されます。ここからJ-STAGEに飛ばされることも結構多い。論文の本そのもの(PDF)などへのリンクがあればそこから全文の閲覧が可能です。しかし、本文へのリンクがない場合には収録刊行物の欄に記載されている「雑誌名」「発行年」「巻、号、ページ」から論文を請求する事になります。
J-STAGE
J-STAGEは国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の運営するサイトです。検索できる文献は基本的に日本語文献のみとなります。
使い方はキーワードを入力すると検索結果の一覧が表示されます。表示された検索結果のタイトルをクリックすると文献情報の詳細やアブストラクトなどが表示されます。本文にアクセスしたいときは本文PDFのマークをクリックすると表示されます。
ガイドラインの検索方法
Minds
Minds(Medical Information Network Distribution Services:マインズ)は益財団法人日本医療機能評価機構が運営している診療ガイドラインなどの医療情報を提供するサービスです。
すべてのガイドラインが無料で公開されているわけではありませんが、無料で閲覧できるものもあり、検索して見る価値はあります。
画面左側の「診療ガイドラインを探す」をクリックするとカテゴリーが表示されるためSTEP1から順に選択して行きます。
例えば、変形性股関節症に関するガイドラインを調べたい場合は、
Step1 診療ガイドラインを探すをクリック
Step2 カテゴリーの「筋・骨・関節」をクリック
Step3 変形性股関節症診療ガイドラインをクリック
理学療法ガイドライン
理学療法ガイドラインは日本理学療法士学会が公開しているガイドラインです。
第1版は2011年に公開され、第2版は2020年に公開予定です。第2版は現在(2020/9/26日)は公開されていないため第1版のみ閲覧可能です。ページを開くと「ダイジェスト版」、「全体版」、「分割版」が選択できます。
ダイジェスト版
ダイジェスト版は、臨床疑問への回答という形式で記載されています。非常にシンプルでわかりやすいのでオススメです。ちなみにPDFの目次をクリックすると該当ページに飛んでくれるのでいちいち画面を送る必要もありません。
全体版
全体版はガイドラインの全文(本文・アブストラクトテーブル・参考文献)の全てが記載されています。なかなか全部読みは辛い分量ですが、自分の専門領域に該当する部分だけでも一度読んで見るといいと思います。ダイジェスト版にあった目次から該当ページに飛ぶ機能は搭載されていません。ちなみに僕の職場では全部印刷して本棚においてあります(ファイル4つ分の分量!)。
分割版
分割版は全体版を各章別にPDF化したものです。パソコンやスマホで見るならこちらの方がオススメです。こちらも目次から該当ページには飛べません。
疾患別にまとめられており、各疾患ごとに
はじめに
参考としたガイドライン・引用したデータベース
理学療法評価(指標)の推奨グレード
理学療法介入の推奨グレードとエビデンスレベル
現状と展望
用語
アブストラクトテーブル
参考としたガイドライン・引用したデータベース
理学療法評価(指標)の推奨グレード
理学療法介入の推奨グレードとエビデンスレベル
現状と展望
用語
アブストラクトテーブル
で構成されています。
Conclusion
理学療法に関わる論文検索サイト・ガイドライン検索サイトをまとめました。まずは検索して見ることから始めて見ましょう。ガイドラインは一人では読みきれないほどの膨大な量の論文から作成されています。臨床疑問の解決にはまずガイドラインを検索し大枠を掴んだ後、論文でさらに深掘りしていくと、知りたい情報に素早くたどり着けると思います。研究を始める人も研究テーマを網羅的に把握できるので目を通すことをおオススメします。
この記事があなたの研究・臨床に役立てば嬉しく思います。
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