COIとは?どうやって開示するの?【スライド例】

研究

Introduction

学会発表をしようと思ったらCOIの開示を求められた!

そもそもCOIってなに?自分にCOIがあるかの確認方法は?

COIの開示方法は?

こんな疑問に答えます。
この記事を読むと
COIとは?
どうやったら確認できるの?
COIの開示方法って?
がわかります。

COIとは?

COI(Conflict Of Interest :利益相反)とは、外部との経済的な利益関係等によって、公的研究で必要とされる公正かつ適正な判断が損なわれる、又は損なわれるのではないかと第三者から懸念が表明されかねない事態のことをさします。
よくわからないですよね。
簡単に言えば、第三者からお金や地位を提供されることで研究者が歪んだ判断をしかねない状態です。臨床研究の結果が研究者個人の利益のために改竄されると、そのデータ(エビデンス)をもとに医療を提供される対象者は本当は効果がないものに対して医療費を払うことにつながります。
ただ、COIがあるということはすぐにやましいことがあることを意味しません。企業と共同開発を行ったり、介入機器の効果検証を行うといった医工連携産業は医療技術の発展に不可欠であるためです。
なぜこれを開示しなければならないかといと、高い倫理性・透明性を持って研究を実施していると、 社会から広く理解、信頼を得るためです。わかりやすく言えば、やましいことがないことを証明するためです。

どうやったら確認できるの?

日本理学療法士学会のサイトの「利益相反(COI)の開示について」ページを見ると利益相反の開示に関する基準が開示されています。
その基準は、
  • 一つに企業や団体から年間100万以上の報酬を得ていないか
  • 一企業あたり株式の利益を100万以上もしくは全体の5%以上得ていないか
  • 特許の使用料として一つの企業から100万以上得ていないか
  • 一つの企業から年間50万以上の講演料などを得ていないか
  • 一つの企業からパンフレットなどの原稿料として年間100万以上を得ていないか
  • 一つの企業から年間200万以上の研究費を得ていないか
  • 一つの企業から所属する部局(講座・研究室)に年間200万以上の寄付を得ていないか
  • 寄付講座に所属していないか
  • その他研究と関係のない旅行や贈答品などを年間5万以上得ていないか
になります。金額がかなり大きいので開示すべきCOIがある人はかなり少ないと思います。
見落としがちなのが寄付講座所属かどうかです、大学等に所属する人は自分の所属する講座が寄付講座かどうかは確認しておきましょう。COIの開示条件に当てはまっています。
僕の大学院の指導教官は寄付講座所属のため学会発表するときはいつも
COIあり 寄付講座所属:〇〇病院(寄付元)
と明示しています。

COIの開示方法って?

COIの開示方法は所属学会や投稿雑誌の規定に従いましょう。
理学療法士学会の指定するCOIの記入例はこちらにな入ります。
理学療法士学会のスライド例はタイトルページにあるタイトル・氏名・所属の下に記入となっています。
その他の医学会などにはタイトルスライドの次のページに一枚のスライドとして挿入することを求められることもあります。
また、ポスター発表に関してはポスターの一番最後に記載を求められることが多いです。
肝心なのは、
COIはあるのか、ないのか
ある場合はどこからいくらもらっているのか
を明示しておくことです。

Conclusion

今回の記事ではCOIに関してその開示方法などをまとめました。
どれだけ良い研究を行っても隠し事をしていては信用されなくなってしまいます。ないときはない。あるときはある。とはっきり明示することが肝心です。
この記事があなたの研究や臨床に役立てば嬉しく思います。
COIはしっかり開示→研究内容が信頼度が上がります

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